Uncategorized

Uncategorized

NO.69【動物愛護精神】

家内がテレビを見ていた。すると「城みちる」が出てきて往年のヒット曲を唄い始めた。まだ若く見えるとは言え、アップになると、さすがに歳は隠せないものがある。「わぁ、城みちる!」家内が懐かしそうに声をあげる。「おい!これ確か、イルカに乗った少年っ...
Uncategorized

No.68【ガッちゃん】

若い頃、僕は東京のファミレスでアルバイトをしていた。その当時は鳥山明の「Dr.スランプアラレちゃん」が流行っていたのだが、僕はガッちゃんが大好きでこう呼んでいた。「ガッちゃん!ガッちゃん!」と、「ガッ」を低く小さく「ちゃん」にアクセン...
Uncategorized

No.67【能天気な患者】

数年前、大腸癌検診で癌が見つかった。ポリープ3つの内の1つがステージ1の初期癌だという。内視鏡手術で3つのポリープは取ったのだが、問題の箇所の大腸壁に癌の浸潤が認められるという。結局、身体に優しい腹腔鏡術式を施して、大きく開腹をせずに、10...
Uncategorized

No.66【胡椒】

胡椒の小瓶を手に取って気が付いた。《あっ!そう言えば胡椒が切れてたんだ。アイツ、詰め替え用を買うの、よく忘れるしなぁ》仕方がないので、その場凌ぎに瓶の尻をテーブルでコンコン叩いて内側にへばりついている胡椒を下に落とすことにした。少しは残って...
Uncategorized

No.65【ニコチンヒーロー】

「ナショナルキッドは知らんだろうなぁ」子供の頃のテレビ番組のヒーローの話をしていた。「なにそれ?」7歳年下の家内には分からないようだ。「昔のヒーローよ。他にはなぁ、七色仮面とか電人アローとか・・ハリマオとかいたなぁ」「全然しらんよ、そんなの...
Uncategorized

No.64【水洗便所】

ヨットを所有している友人がいた。そのヨットは小型船舶免許で乗ることができる小さな船だった。「今度の休みにヨットで遊ぼうかぁ?毎日暑いし、海で涼もうや」その友人の誘いで4人の男が集まり、次の休日に遊びに行くことになった。・・・・・・・その日は...
Uncategorized

No.63【商品価値】

家内がせっかく買ったスマホケースなのに、色が地味過ぎて不満の様子。「新しいのを買えよ!」と言ったら「お金が勿体無い」と言う。「じゃあしょうがない。僕が竿師でもやって稼いでやるから10個でも20個でも買わんかい」と言ったら「ダメダメ!父さんの...
Uncategorized

No.62【握り寿司の怨念】

そのホテルでは、披露宴の料理に寿司が付く場合には、予めテーブルに寿司桶を先付けしておくことになっていた。・・・・・・・・・・「おっ!そろそろ寿司取りに行ってくるか!」2人のランナーは和食の調理場のデシャップの前までやってきた。「すいませ~ん...
Uncategorized

No.61【死体観察】

医療専門学校から息子が帰ってきた。「母さん、今日、大学病院に行ってねぇ、ホルマリン浸けの死体を見てきたんだよ~。部屋に入る前に、怖いって泣き出した女の子もいたわぁ。その娘、なんか見えるらしいよ~」「なにそれ、作業療法士や理学療法士に関係ある...
Uncategorized

No.60【引出物】

ホテルの宴会部門では多くの料理を提供しなければならないのだが、その料理には2種類の盛り付け方がある。初めから皿や器に盛り付けた料理を「皿盛り」と呼んでいるのだが、和食は基本、殆んどが皿盛りである。中華はテーブル人数分を大皿に盛ってラウンドテ...