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No.203【本物と贋作】

伊予松山にある〈水月焼〉の窯元を訪ねたことがあった。当時は2代目の女性陶芸家《好川恒悦(よしかわつねえつ)》氏が窯を守っておられた。〈水月焼〉の創始者である初代《好川恒方(つねかた)》は、明治16年に松山で生を受け、95歳で生涯を閉じた陶芸...
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No.202【CT検査】

数年前に大腸癌手術をした僕は、暫くの期間、半年に1回は癌の追跡検診でCT検査を受けなければならなかった。CT検査は、ベッドに寝かされた被検者が、白いドーナッツのようなドームの中を2往復して行われるのだが、その前に〈造影剤〉の注射をしなければ...
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No.201【タコ焼き男】

テレビではドラマをやっている。画面には、風間杜夫が映っている。家内が、風間杜夫を見ては僕をみて、また風間杜夫を見ては僕を見て言った。「お父さん、やっぱり風間杜夫に似てるわぁ・・・」「はぁ?風間杜夫にぃ~?」「うん、風間杜夫っ!」「そりゃ、若...
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No.200【コンソメスープ】

〈コンソメスープ〉というスープがある。琥珀色をした透明な、あのスープだ。固形スープの素も売られているし、ファミリーレストランに行ってもお目に掛かることが出来る。一見、簡単そうなスープなのだが、本物の〈コンソメスープ〉とは、実に手の込んだもの...
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No.199【不細工な友達】

小学校の時、僕がいた3年2組には、不細工な顔をしたY君という友達がいた。要するに、今で言うイケメンには程遠いということだ。「Yくんは産まれた時、産婆さんに顔を踏まれたんじゃろ~っ!」などと皆んなからかわれても、ケロッ!っとして笑っている。か...
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No.198【オデコの傷】

娘が2歳の時である。右眉毛の上に貼ってある〈傷テープ〉を自分で指差しながらしきりに言うのだ。「ダンコオチタノコエ・・・」家内が慰める。「うんうん、〇〇ちゃん痛かったねぇ~・・ダン・・・・?」「ダンコオチタノコエ・・」意味不明の娘の言葉・・僕...
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No.197【晩酌】

新ジャンル系ビールテイストのレギュラー缶のあとに、焼酎のロックを呑むのが僕の晩酌のパターンである。ところが最近、焼酎のロックが喉にガツンときて、そんなに呑めなくなってきたのだ。スナックのママに、気の効いたヨイショを言われながら酒を勧めてもら...
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No.196【COLTとSmith&Wesson】

テレビで刑事物のアメリカ映画をやっていたので家内と2人で観ていた。アメリカ映画には、頻繁にピストルやサブマシンガンなどが登場しては銃撃戦を繰り返すことが多い。そして登場人物達が手にしている銃をよく見ると、ひとりひとりがいちいち違う銃を持って...
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No.195【鼻】

高校生の娘は〈鼻〉にコンプレックスを持っていた。もっと鼻が高かったらいいのになぁ、と思っている。ところが、姉弟なのに2歳年下の弟の鼻は結構カッコいい形をしているのだ。弟に話し掛けた。「ねぇ、アンタの鼻、いいよねぇ・・交換してよ」弟が返事をし...
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No.194【ザリガニ釣り】

少年時代には、結構〈ザリガニ〉を釣りに行った。ザリガニには寄生虫のジストマがいるからとか言って食べる習慣は無かったのだが、僕は1度だけ食べたことがある。姿が伊勢海老に似ているので、友達が食べてみようと提案をしたから2人で茹でて食べてみたのだ...