No.519【キュウリの漬物】

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家内は、他所から何やかや色んな物をよく貰ってくる。今日は何処からか〈キュウリの漬物〉を貰ってきた。

彼女は生来の漬物好きで、子供の頃から食べていた、実家の母親が漬けた〈大根のハリハリ漬〉が1番好きなんだ、とは言っているが、基本、漬物ならなんでも喜んで食べる女なのだ。

そこへいくと、僕なんかは自分家で漬けた白菜や大根の漬物は食べるとしても、他人様の漬物は口に合わないことが多くてまず食べない。

さて、家内は戴いてきたキュウリを旨そうに食べながら僕にも勧める。

「父さん!これ美味しいよ❗️」

「えぇ~?・・僕はいいよ」

「もぅ~ホント父さんは他所の漬物は食べないよね!1切れだけ食べてみてよ」

「・・じゃぁ1切れだけだぞぉ」

「・・どぉ?美味しいでしょ?」

「・・うわっ❗️ダメダメ・・なんかさぁ・・夏休みに飼ってるキリギリスに餌のキュウリやるだろ?そのキュウリが籠の中で3日経ったような匂いがするでぇ」

「まっ!父さんったら失礼よ❗️もう食べなくっていいっ❗️」

とまあ、こんな案配なのである。

漬物・味噌・醤油などは、その家その家の味というものがあるのだから、無闇に他人様に差し上げたり、押し付けたりすることは控えたほうがいいのではないかと思うのは、僕だけだろうか。

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