No.687【鶏の股肉】

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家内が〈惣菜パン〉を買ってきた。サービスデーらしい。結構な量だ。

「これ、シチュー作って夜に食べようかぁ?昼から外に出るんだろ?僕がシチュー作っとくよ」

「お願いしま~す❗️」

そう言うと家内は外出していった。早速スーパーに行って足りない食材を買ってくる。

・・・・・・・

ウチでは、家族に人気の、コクのある〈ハウスのクリームシチュー〉を使う。ジャガイモ・人参・玉葱・鶏の股肉を下拵えしたら、鍋でそれらを炒める。次に水を足して沸騰してきたらアクを取る。あとは食べる前に牛乳を入れれば完成だ。

・・・・・・・

夕方になって家内が帰ってきた。

「ただいまぁ~❗️」

「お疲れさん、シチュー作っといたからな。あと牛乳入れるのは任せるぞ」

すると鍋の中を覗いた家内が言う。

「なんか肉が多いね・・どのくらい入れたのよ?」

「鶏股肉を500gよ」

「えぇ~❗️500gもっ❓️贅沢~」

そこまで驚くことでもあるまいに・・・主婦には高が500gの肉が贅沢だったようである。

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