忙しい朝には、味噌汁をインスタントで代用することがある。最近は生味噌風のけっこう美味しいものがあるのだ。葱だけを追加すればいい。
コクを出すために、私は〈とろろ昆布〉を入れることもある。
「はい！どうぞ・・・」
家内がインスタント味噌汁を熱湯で溶いたものを差し出してくれた。
「気を利かせて、とろろ昆布も入れといたからね」
「これ、ドロドロになってるじないか～」
家内は、始めからお椀にとろろ昆布を入れたところへ熱湯を注いで混ぜたようだ。
「ダメだめ！とろろ昆布と葱を入れるのは混ぜた後からだよ～」
「そうなの？・・味はいっしょいっしょ！」
《いっしょではないのである》
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