No.295【芽生え】

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娘と一緒に風呂に入っていたのはいつ頃までだっただろうか?

小さい頃にはよく一緒に入っていたものだ。

ところが、幼稚園年長くらいになってくると、娘にはちょっとした変化が表れてきたのだ。

「はい!〇〇ちゃん、身体を洗いますよ~」

「ハ~ィ!おとうさんアタマもあらってね~」

そうしていつものように湯船の外に出て娘の身体を洗ってやるのだが、いつ頃からか、僕の股間をチラチラと観察するようになってきたのだ。

娘は〈これは、あんまり長く見詰めちゃいけないものだ〉と忖度したのだろう、すぐに視線を外すのだった。

瞬間、少しだけ妙な空気感が漂って、父親といえどもなんだか恥ずかしいような感覚を覚えてしまった。

女の子は〈早い〉というが、幼稚園児といえども、既に〈女〉が目覚めてき始めたのだろう。

・・・・・・・

いつ頃からだろうか・・・気が付くと、娘はもう一緒には風呂に入らなくなっていた。

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