No.344【同窓会の女】

Uncategorized




ウン10年ぶりに中学の〈同窓会〉に出席した。

禿げてしまった野郎がいたり、想定外に太ったヤツがいたりして、一瞬、誰が誰だか分からない。

中には全く変わっていない奴もいて皆んなに羨ましがられていた。

至るところで更年期障害や病気の話で盛り上がっている。

ところでオジサンどもはさて置き、問題は〈女子〉の豹変ぶりなのである。

只でさえ判らないのに〈化粧〉が追い討ちを掛けるのだ。

何人かが〈卒業アルバム〉を持って来ていたので、その中の写真と〈女子〉を照らし合わせるのだが、どうしても判らない子がいるのだ。

すると3人の〈昔の女子〉が割り込んで来て〈卒業アルバム〉を覗き込んだ。

「ねえねぇ、〇〇君たち何見てんの~?」

そう言う3人の内の2人が、もう既に誰だか判らない。

3人はハシャギながらアルバムの写真に見入っている。

「あ~これアタシだわっ❗️」

「あっ❗️■子ったらこんなに痩せてたっけ?」

「失礼ねぇ~太って悪かったわねぇ」

そうかっ!太っていて判らなかったけど、ひとりは◎◎さんだったのか~そう言えば面影があるわ、と納得したのだが、もうひとりが誰なのかが判らないのだ。

僕は思いきって訊いてみた。

「あの~・・・3人の内の2人は誰だか判ったんですけど・・大変な失礼を承知で
訊くんですど・・あなた・・・誰でしたっけ?」

「えぇ~っ❗️失礼ねっ!アタシよっ❗️・・・★★★よっ❗️ほら、ここに写ってる★★★よっ❗️」

と言ってアルバム写真を指差すのだが、僕にはどうしても同一人物として認識することが出来ないのであった。

コメント

タイトルとURLをコピーしました