No.383【美女のオナラ】

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基本、地上波TVは見ないのだが、〈美女のオナラ〉は臭くないのかを検証する番組をやっていたので、主義に反してついつい見てしまった。

〈AV女優〉や〈モデル〉やらの勇士4人が検証に参加していた。

アクリル製の小型のジョウゴの広口を〈尻〉に宛がい、管の部分に着けたゴム管に、さらに注射器を着けて〈屁〉を採取する。

床にゴロゴロしたり腹筋運動をしたりして〈屁意〉を促す美女たちが、催してきた順にコイていくのだ。

「はいっ!いきますっ❗️・・・・・・・・プッ❗️」

白衣を着た匂い研究家の男性がすかさず注射器のピストンを手前に引いて〈屁〉をシリンダーに呼び込む。と同時に〈尻〉から離したジョウロの口に鼻を持っていって直接匂いを嗅いでは、即、感想を述べる。

「あっ!これは爽やかですね❗️」

こうして次々に検証されていったのだが、なんと彼女たちのオナラは総じてそんなに臭くはなかったのだ。

匂い研究家の先生が機械で成分を検出したグラフを見ても、全員、匂いの成分分布が小さいのである。

そうして〈美女のオナラ〉は臭くないことが検証されたのだが、片や〈美しさを売りにしない女芸人のオナラ〉はどうなんだろうか、ということで、今度は4人の〈女芸人〉を実験台にしての検証が始まるのであった。

催してきた順にコイていった。

「いいっ?いくよ~・・・ビチッ❗️」

まるで、一緒に中身が出たような音じゃないか❗️

先生が匂いを嗅ぐ。

「うわっ❗️これは臭い❗️オナラというよりもウ〇コの匂いですね❗️」

そう言って眉を顰めるのであった。

総評結果は、美女は日頃から健康と美容を意識して、あまり暴飲暴食をしないのではないか・・・

片や〈4人の女芸人〉はそんなことには頓着なく思う存分喰い捲っていることから、臭いオナラになるんだろうという、実にいい加減な結論で締め括っていた。

・・・・・・・

そう言えば、若い頃に読んだ芥川龍之介の小説で「好色」という作品があったことを思い出した。

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『平 貞文、通称「平中」というプレイボーイの貴公子で、気に入った女には見境いなく手を出し、総てをものにしていた〈光源氏〉のような男がいた。

平安時代では、男が複数の女と関係を持つことは極く自然のことであり、寧ろ尊敬されるくらいであったという。

さて・・ある時、平中は宮中に仕える、美しい〈女侍従〉に恋をした。

ところが、1度会えばどんな女でもものにしていた平中を、この〈侍従〉は袖の下にしてしまったのだ。

そうなると、余計に平中の〈侍従〉に対する恋心は尚一層燃え上がるばかりであった。

そんなある雨の夜、ついに〈侍従〉は平中に会うことを承諾する。いよいよ恋しい〈侍従〉と結ばれる時がやってきたのだ。

ところが、その一線を越える間際に、〈侍従〉は障子の掛け金を下ろし忘れていたと言って床から立ち、ついにはそのまま戻ってはこなかったのだ。

生まれて初めて女にフラれた平中は、独り呆然と部屋に残される。

平中は〈侍従〉を諦めようと思い悩むのだが、情熱的な恋心は遺憾ともし難かった。

・・・・・・・

思案の挙げ句、平中の頭の中に1つの考えが浮かび上がった。それは〈侍従〉の汚いところ、すなわち〈侍従の糞尿〉を目の当たりにすれば百年の恋も忽ち覚めるだろうというものだった。〈侍従〉の使用人が、箱に入った〈侍従〉の糞尿を捨てに行くところでその箱を奪い、中を覗き見るという計画だ。

そして首尾よく使用人から奪い取ったその箱を、ためらいにためらった挙げ句、ついに蓋を開けたのだった。

するとなんということか、香料のいい薫りがしてくるではないか。平中は戸惑いながら中身を確かめ、手に取って鼻に近付けるのだが香水のいい薫りがするばかりなのだ。

そして、ついに平中はその物を口にする。

それは香細工の〈糞(芥川は糞を《まり》と読ませている)〉であった。
〈侍従〉は平中の企みを見抜いて、予め作り物の〈まり〉を入れておいたのである。

「侍従❗️お前は平中を殺したぞっ❗️」

そう叫ぶと平中は卒倒した』

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以上が小説「好色」の粗筋であるが、あの芥川が〈スカトロ作品〉を書いていたのには少々驚いたものだ。

ところで、この小説については、今一つ高評価を与えないという向きもあるようだが、僕の中での評価は非常に高くて、とても好きな作品なのである。

〈スカトロ〉を格調高い文章で読ませてくれた小説家・・・

天晴れ!・・芥川龍之介❗️

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天晴れ!のついでに申せば〈紫式部の源氏物語〉も負けてはいない。

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『按察大納言の娘である〈桐壺更衣(きりつぼのこうい)〉ばかりが〈桐壺帝(天皇)〉の寵愛を受けることに嫉妬した別の女が、廊下にウ〇コを撒いて、桐壺更衣の着物を汚してウサを晴らす』という話が書かれているのだ。

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因みに〈桐壺更衣〉が産んだのが〈光源氏(第2皇子)〉である。

しかし女流作家〈紫式部〉も、相当な天晴れ❗️だったことに間違いはないのである。

(※イラストは平安時代の〈オマル〉)         (※桐壺更衣が生んだ男子が第2皇子の〈光源氏〉)

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