No.448【雪掻き】

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今年の冬は雪が多いみたいだ。

元旦の朝、ウチの前の道路にも5cmくらいの雪が積もった。

初詣に行くので、クルマが出入りし易いようにと、僕は午前4時に起きて道路の雪掻きをした。その通りには向う側7軒、こちら側にもウチを含めて7軒の家が並んでいる。

空はまだ薄暗いのだが、道路は電柱の水銀灯に照らされて真っ白い。

僕は防寒ジャンバーを着て長靴を履き、手には軍手を嵌め、ホームセンターで買った雪掻き用のスコップを持って外に出た。

薄暗い空からはサラサラとした冷たい雪がチラチラと落ちてくる。

ご近所さんの家の前の雪も全部キレイに取り除いてあげようと、僕は張り切って雪掻きをした。

途中、心配した家内が様子を見に外に出てきた。

「父さん大丈夫~?」

「・・ハァハァ・・・あぁ大丈夫、大丈夫・・ハァハァ・・」

「息が切れてるじゃん!」

「大丈夫じゃ・・おっ!そりゃそうと・・大きな声じゃ言えんけど・・ハァハァ・・あそこの、ホレ、挨拶しない★★さん家・・癪に障るからあの家の前だけ、雪を残しとこうか?・・」

「ダメよ~っ❗️そんなことしたら直ぐにバレるよぉ。出来る訳ないでしょ❗️」

「そりゃそうだよなぁ」

・・・・・・・

小1時間かけて、僕は道路の総ての雪を左右の溝に流した。仕方がないから挨拶をしない斜め向かいの家の前の雪もキレイに取り除いてやった。

チョッとシンドイ思いをしてしまったが、なんだか充実した元旦の朝になった。

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