No.517【賞味期限の女】

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例えば2日前の〈おかずの残り物〉なんかは食中りを警戒してしまう僕なのだが、家内は無頓着だ。

ある時、止めとけと言うのに、3日経った〈カレー〉を、家内と息子が食べて食中毒になってエラい目に会った・・にも拘わらず、未だに残り物を捨てたがらない家内なのである。

そのくせ、買い物の時の、食品の賞味期限のチェックは実にシビアだ。どんな物でも日付けとニラメッコして買っている。

卵・牛乳なんかは、陳列の底や奥の方の物を引っ張り出しては日付けをチェックする。

なんでもスーパーの作戦で、見える所に古い商品を並べるんだという。でも油断すると、逆にわざと普通を装って奥に古いものを並べたりするから気が抜けないらしい。

スーパーと主婦の終り無き闘いなのだ。

結局、〈賞味期限の女〉は食中りも厭わずに残り物を食べるという矛盾はスルーして、そうそう傷みもしない〈納豆〉を食べる時ですらこう言うのだ。

「古い日付けのから食べてよっ❗️」

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