No.595【うしろの車】

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無料の高速道路を走っていた。

一応は高速道路なのだが、片側が1車線の対面通行の道路で、道幅も狭く、制限速度が70kmとなっている。

1車線なので、10数キロ置きに設けてある追い越し車線区間に入るまで追い越しは出来ない。

早朝だったので道路が空いていて丸で貸切状態だったのだが、あるICを過ぎたところから、1台の後続車が後ろにくっ付いて走るようになった。

ルームミラーを見ると、そのクルマはヤケに接近していて明らかにに煽ってきている。

腹立たしく思いながらも暫くは辛抱していたのだが、どうも止めそうにもない。
ブレーキランプを点けて脅かしてやろうかと思い始めた時、前方に2車線になった


追い越し区間が見えてきた。

そして追い越し車線に入った途端に、煽っていた後続車は右側の車線に躍り出て、僕のクルマをアッと言う間に追い越していってしまったのだった。

最近は煽り運転からトラブルになることが多いという。

ストップランプを点けなくて良かったなぁと思いながらも、心の中では叫んでいた。

〈とっとと失せやがれっ❗️バカヤロー❗️〉

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