
「お父さん、婚約時代に東京から手紙くれたことがあっでしょ?」
「あぁ~そんなことがあったかなぁ」
どういう訳か、家内が昔の手紙の話をし始めた。
「手作りの封筒に入っててね・・凄く嬉しかったよ~・・〈今からオニオンスライスを作ります〉なんて書いてあったわ・・それでね、難しくて読めない漢字があったんで辞書で調べたりしたのよ・・」
「わざと難しい漢字を使ってカッコつけてたんだよ。若気の至りだな」
「こりゃ返事出すのに下手な文章は書けないなって思ってね。返事は一生懸命に書いたんだからね・・」
「あぁそれでかぁ、暫く経ってから返事が来たんだよ。その間一生懸命書いてたんだ~」
「そう、何回も書き直したんだからね。父さん、アタシの手紙なんかもう持ってないでしょ?持ってたら捨ててよ、恥ずかしいから・・父さんの手紙は大事にとってあるんだっ!アタシの宝物だからっ!」
「えぇっ!人には捨てろと言っといて、自分はまだ持ってたんかい!そんなこっ恥ずかしいもんなんかそっちこそ早く捨てろよっ❗️」
「嫌よっ❗️棺桶に入れて貰うんだからねっ❗️」
「はぁ?棺桶~?」
「そ、棺桶」
「・・あ~そ~・・まぁしゃあない、好きにすりゃいいけど・・そりゃそうと、今は〈手紙〉なんか書かなくなったよなぁ」
「そうよねぇ・・スマホとパソコンとかの、SNSとメールばかりよね」
「あぁ、なんか味気ないったら味気ないよな・・そいで、なんでも〈バーチャル〉の時代だしな。CGなんかも凄いしな」
「そうそう!本物みたいだよ」
「今に何でもかんでも〈バーチャル〉になるんじゃないか?恋愛なんかも〈バーチャルデート〉」
「じゃ〈バーチャル結婚〉?」
「そうそう・・んで〈バーチャルセッ〇ス〉なんてなっ❗️こりゃ手間が省けていいかも~」
「それダメ~ッ!アナログじゃなきゃやだ~~っ❗️」
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