
子供のころ住んでいた街には、冬になると沢山の雪が降った。
1メートルはかるく積もっていたので、家の前に〈カマクラ〉や〈雪だるま〉を作って遊んだ。
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〈雪だるま〉は小さな雪玉から作り始める。小さな玉を、積もった雪の上に置いて転がしていくと、雪がくっ着いてきてドンドン大きくなっていくのだ。
雪玉が臍の高さくらいになってくると、1人では転がせないくらいに重くなる。
胸の高さになると2人で押さないと動かない程に重くなるのだ。
転がる度に、雪玉はメラメラと音を立てて、足元に積もった雪を剥ぎ取っていっては大きくなっていく。
欲が出て人より大きな〈雪だるま〉を作ってやろうと更に転がしていくと、道路の雪を雪玉が全部剥がしてしまって地面の土が露出する。
だから、汗をかきながらせっかく大きくした雪玉の表面は泥だらけになるのだ。
土の着いた雪玉ほど汚ならしいものはない。あとで土を削り取ってやらなければならない。
土を拾い上げる直前に止めるのがベストなのだが、そのタイミングを見極めるのが、結構、難しかったのだ。
それでも友達の〈雪だるま〉には負けじと、より大きなのを作ろうとするあまり、〈泥だるま〉になるのである。
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