No.20【キャンドルサービス】

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披露宴の進行は順調に進んでキャンドルサービスが始まろうとしていた。最近のキャンドルはガストーチ型が多いのだが、当時はロウソクを使うことが多かった。
「皆様、ご歓談中のところではございますが、新郎新婦のキャンドルサービスの準備が整ったようでございます」
司会者のナレーションが会場内に流れる。
「それでは新郎新婦のご入場でございます❗️皆様、どうぞご入場口の方にご注目くださいませ」
場内は暗くなって入り口にスポットライトが当てられる。厳かな音楽が会場を包む。
「新郎新婦、ご入場~っ‼️」
スポットライトの中の二人のドアマンは一礼し、外で待機している新郎新婦のほうへドアを押し開いていったのだが、一人のドアマンのオデコがキャンドルの先の炎に当たってしまったのだった。
「ジュッ!」
「あちっ!」
火は消えてスポットライトに照らされたキャンドルの先からは白い煙が立ち昇っていった。

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