No.454【プレステ2】

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息子の〈プレステ2〉・・  ガガガッ!と雑音がして、起動しても画面が先に進まないという。

「父さん〈プレステ2〉が調子悪いんじゃけど・・父さん器用だから直せる?」

「〈プレステ4〉持ってるんだろ?4で遊んだらいいじゃないか」

「タマに2をやりたくなるんだよ」

そう言うので修理に挑戦することにした。尤も、修理といってもパネルを外して中のホコリを掃除するくらいのことしか出来はしないのだが、やってみることにした。

さて、手に取ってはみたものの、パネルを締め付けている〈ネジ〉が見当たらないのだ。何度ひっくり返してみても〈ネジ〉が見当たらない。

《ヒヨッとしてプレス加工してあって開かない構造なのかなぁ》

いやいや、そんなことは考えられない。そう思って本体をもう1度よく見てみた。

《ん?・・・》

本体を置いた時のための、小さな四角いラバーのクッションが 6ヶ所に付いている。

《ここかぁ?〈ネジ〉は・・》

機械ものを分解する時は構造を把握することが重要なのだ。構造が分からないままでは分解は出来ないし、無理にやれば壊れるだけだ。

僕はラバーの端にマイナスの精密ドライバーをあてがって軽くこねてみた。

《取れた~っ❗️》

そのクッションラバーは〈ネジ〉を隠すこととクッションを兼ねた部品だったのだ。

すぐに 6個のラバーを取って〈ネジ〉を外すと・・なんとかパネルを外すことが出来た。

パネルを外すと〈プレステ2〉の中は、長年のホコリが溜まり放題に溜まっている。
思いっ切り掃除をしたあと、パネルを合わせて〈ネジ〉を締め、形だけは元の〈プレステ2〉になった。

「お~いっ! 直ったぞ~」

息子を呼んで〈プレステ2〉を手渡した。

「ありがとう❗️」

「チョッとやってみ!」

息子はセットしてゲームを始めた・・・

「おっ❗️調子ええよっ❗️ 父さん天才じゃね」

モニターの画面ではゲームのキャラクターがフリーズすることなくスムーズに動いている。

裏パネルを開けてホコリを取っただけなのに、なんだか大きな仕事をしたみたいな気持ちになった。

そう、息子が言うように、僕は天才・・な訳はない。

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