No.608【洞察力➁】

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3ヶ月の出張から帰ってきてから暫くの間、僕は家でユックリしていた。だから家族の中で、〈セキセイインコ〉のニコル君と一緒にいる時間が1番長くなった。

ニコル君はとっても寂しがり屋なので、寝ている時間以外はケージの中でウロウロ動き回っているが、近くに人の気配を察知すると「キャンキャン」と鳴いては遊んでくれと催促する。

ところが僕はパソコンとニラメッコするのが忙しくて殆んど遊んでやることがない。

そんなことが2・3日も続くと流石のニコル君も諦めたのか、止まり木でジッとしていることが多くなった。

そんな時に家内のクルマが帰ってきた音でもしようものなら、ニコル君はもうハシャギ捲るのだ。

「キャンキャンキャンキャン❗️」

止まり木からケージの柵にへばりついて家内を呼ぶのだ。家族の中で1番遊んでくれるのが家内だからだ。そして家内が遊んでくれるまで鳴き続けるのである。

・・・・・

ところがである。

タマにニコル君に独りでお留守番をしてもらっている時に、僕が帰って来たとしよう。すると、やはりクルマの音を聞いたニコル君は、玄関の外からでも聞こえるような大きな声で、帰って来た家人を呼んでいる鳴き声がするのだ。

しかし襖を開けた途端にピタッ!と鳴き止んでしまうのである。

そう・・・普段、近くにいるのに遊んでくれない僕だと分かった瞬間に無駄な努力はしなくなるのである。人を見極める洞察力が鋭いのだ。

ニコル君はきっと思っているに違いない。

〈一緒に遊んでくれないヤツに媚は売らないもんね~っ❗️ボクだって、まんざら馬鹿じゃないもんね~っ❗️〉

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