No.633【踏んづけたもの】

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「キャァ~~~ッ❗️」

台所で家内の悲鳴が聞こえた。

「父さん❗️来てっ❗️来てっ❗️」

僕は台所に飛んで行った。

「父さん❗️なんか踏んだ❗️なんか踏んだ❗️見て見てっ❗️」

そい言うや、家内は片足を上げて足裏を見せた。

「アタシなに踏んだのっ❓️ヌルッとしたよ❗️」

見ると足の裏にはメロンの皮が貼り着いている。

「なんだ!さっき食ったメロンの皮じゃないかっ❗️」

「メロン❗️❓️」

「そうだよ、大袈裟な声出してぇ~」

「だってヌルッとしたんだもん!ネズミか何かだと思ったのよ❗️」

・・・・・・・

少年時代のことを思い出した。

裸足になってビー玉遊びに夢中になっている時だった。

何かを踏んづけた。

ヌルッ!とした。

なんだろう?と思って足を上げてみた。

最初はなんとも思わなかったのに、踏んづけた物が蜥蜴だと判った瞬間に、足裏からゾクゾクッと悪寒が走った。

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