No.811【サスケ】

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地上波テレビはどうでもいいのだが、息子が年末特番を観ていたのでつい一緒に観てしまった。

その番組は〈サスケ〉という。

さて、あるコーナーで、器具にブラ下がり切れず、挑戦者が落下するシーンが目に入ったのだった。

僕は思わず口走った。

「なにやってんだぁ❗️あれくらいのことでぇ~」

そう言えば昔、町内会の夏祭りのイベントで、河岸から河岸に張ったロープを渡るという〈ミニミニサスケ〉みたいな催し物があったことを思い出した。皆んなに煽てられた僕はそれに出場したのだった。

次々に川に落ちていく挑戦者を尻目に、学生時代に体操部で鳴らした僕は軽くロープに掴まった。鉄棒にぶら下がったみたいな状態だ。

向こう岸を目指して、余裕で腕を運んでいく・・河岸から5mも進んだ時だろうか、手に突然体重を感じるようになってきて次の一手が出なくなってしまったのだ。
徐々に腕がシビれてきてニッチもサッチもいかない。

ロープを握っている手の指がジワジワと伸び始めるや、遂に「パ~ン❗️」と離れてしまった。

身体が宙に浮いたと思った瞬間、僕の身体は川の中に落ちた。

「ザッバ~ン❗️」

渡り切れば用意されていた〈賞金〉が頂けたのに、ズブ濡れの姿で川から上がってきた僕は役員テントの前まで行って、参加賞の〈日本酒一升〉を貰って退散したのである。

なんだよ❗️〈サスケ〉の出場者を馬鹿にする資格なんかサラサラないじゃないか・・

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