No.213【主人の序列】

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ウチには〈ニコル〉という名前のオスのセキセイインコがいる。色は真っ黄色だ。

家内は尋常ではない程にニコルを可愛がっている。

「ニコちゃん起きたの~おはよう~ちょっと待ってね~、今、母さんが小松菜あげるからねっ!」

などと、丸で自分が産んだ子供に話し掛けるように接するのだ。

友達のところに行ってもニコルの話をよくするらしい。余りにニコルニコルと言うもんだから友達に言われたそうだ。

「もう~あなた、ニコルが可愛いくって仕方がないのね。そんなんじゃ死んだ時は大変だわね。ひょっとして、連れ合いに死なれた時よりも泣くんじゃないの?」

「うん!」

《・・・・・絶対に当たっていると思う》

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