No.457【雪の朝①】

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昨夜からの雪で、朝起きた時には外は一面が雪景色になっていた。

そんな日に限って、早くからクルマで出掛ける用事があったので、4時には起床して、クルマに積もった雪を取り除かなければならなかった。

ジャンバーを着て外に出ると、長靴の半分が埋もれるくらいに雪が積もっている。
非常に冷え込んでいて、雪はサラサラとした〈パウダースノー〉だ。

軍手をして、クルマ用の雪降ろし用具で雪を取り除いていく。

一通り雪を取り除いたらエンジンを掛けてクルマを暖めてやらないといけないのだが、こんなに冷え込んだ日にはドアを開ける時に注意をしなければならない。
というのが、ドアサッシの内側のラバーとボディーとが凍って張り付いているからだ。

そのまま一気に開けるとラバーがバリッ!と剥がれてしまうことがあるのだ。だから湯を掛けて溶かしてやらなければならない。

一旦、家に入って、台所から湯を入れたヤカンを持ってくる。凍っているからと言って熱湯は良くない。ラバーを痛めるのだ。

・・・・・・・

雪が降る中、運転席側のドアの隙間に、ソ~ッと湯を掛けると、パキパキと音を立てて氷が溶けていく。

《よしっ❗️これで開くだろう!》

ロックを解除し、ドアノブに手を掛けてユックリと引いてみたら、1cmくらい開いただけでそれ以上は開かない。どうやらまだ完全に氷が溶けていないようだ。

それでもなんとか開くだろうと思ってガチャガチャやっていた時である。

「ビーッ❗️ビーッ❗️ビーッ❗️ビーッ❗️ビーッ❗️ビーッ❗️・・」

と、まだ薄暗い早朝4時半の住宅街に、けたたましい警報音が鳴り響いたのである。

《うわっ❗️わぁ~~~~っ❗️》

ドアノブをガチャガチャやったせいで盗難防止センサーが働いたのだ。

なんとかしなければならない❗️一旦鳴り出した警報音は止まりはしない。運転席側のドアをいくら開けようとしても半ドアになっていて開かない。

もうドアが凍っているからって言ってる場合ではない。助手席側に回って思いっきりドアを開けた。中に飛び込んでエンジンを掛ける。

「ビーッ❗️ビーッ❗️ビーッ❗️キュルルル・・ブルンッ❗️・・・・」

エンジンが掛かった瞬間に警報音が鳴り止んだ。

《はぁはぁはぁはぁ・・・》

・・・・・・・

これを数日の内に2度もヤラかしてしまったのである。

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