No.561【牛丼】

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晩御飯は〈牛丼〉にすると言って家内が料理の下拵えを始めた。

僕が注文をつける。

「牛丼の味付け、チョッと濃い目にしてくれるかぁ?いつも薄いからなぁ・・馬のションベンみたいなのは旨くないぞ」

「まっ!失礼ね❗️だいいち馬のションベン飲んだことがあるの?」

「女がションベン言うな~」

「じゃ、何て言うのよ」

「そうだなぁ・・馬のオシッコ」

「なんか余計に汚ならしいよ」

「ま、濃い目で頼むよ」

「はいはい、分かってます。身体の為に薄味にしてるんだけどね」

「しかし〈吉野家〉とか〈すき家〉みたいな味が出せんかなぁ」

「そりゃあっちはプロだからね。牛丼売って生活してんだから」

「そりゃそうだよな」

・・・・・・・

さて、今日の家内の〈牛丼〉はどんな味に仕上がるのだろうか・・

・・・・・・・

やっぱり〈馬のションベン〉だった。

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