
墓参りに行った。
碁盤の目ように区分された敷地内の通路を歩いていると、所々にヤケに鮮やか過ぎる花が供えられている墓があるのが目に入る。
〈造花〉である。
最近では、供える花に〈造花〉を使う家が増えてきたように思う。〈造花〉は枯れることがないので、何時行っても綺麗な花を咲かせているから重宝がられるのだろう。
「S 子ぉ~あれいいよなぁ~〈造花〉」
「そうだね、最近多いよね。あんなの」
「いつでも綺麗な花が供えてあるんだからなぁ」
「でも、なんかおかしいよね」
「そうだよな・・ずっと綺麗な花を供えていてあげたいって気持ちは分かるんだけど、結局は偽物だし、差し替える手間を省いてるってことだからな。先祖を敬うよりも自分たちの都合を優先してるってことだろ?」
「チョッと父さん!大きな声出さないでよ。〈造花〉の人に聴こえるよ❗️」
「要するに、果物とかお菓子とかの食べ物の代わりに〈食品サンプル〉を供えるみたいなもんだろ?」
「だから声が大きいってば❗️」
・・・・・・・
次のお彼岸まで干からびてボロボロになった花をそのままにしているよりは、枯れない〈造花〉のほうがマシなのかもしれないが、なんだかなぁと思う家内と僕なのであった。
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