2022-12

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No.570【達人】

浜松の大手ピアノメーカーで寮生活をしていた20代の若い頃である。寮生の1人に〈モノマネ〉の達人がいた。但しレパートリーは1つだけだ。レパートリーが1つで何が達人なのかと言えば、唇を使って本物のような下痢の音を出すことが出来る達人なのである。...
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No.569【ラジオネーム】

僕が中学・高校の頃はラジオ深夜放送が花盛りだった。「🎵パパッパッ❗️🎶パッパラパ、パパッパッ❗️🎵」という〈Bitter Sweet Samba〉のテーマ音楽にのって〈オールナイトニッポン〉が始まると、日本全国の学生達がラジオの前に集まった...
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No.568【歯磨き粉】

当時はどの家でもそうであったように、ウチの〈歯磨き〉も〈粉〉だった。やがて現在のようなクリーム状の〈チューブ入り歯磨き〉が発売されるのだが、当時のチューブの材質は〈錫・アルミ〉などで、現在のような、樹脂・紙・アルミ箔を重ね合わせた〈ラミネー...
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No.567【万引き】

ヨチヨチ歩きの小さい頃、1人で近所の駄菓子に歩いて行った僕は、並べられているお菓子の1つを手に取って店を出て行った。と思ったら、またすぐに戻って来て、もう1つお菓子を取ってから、またヨチヨチと店を出て行った。店番をしていたおばあちゃんはニコ...
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No.566【消防士】

長男は消防士の仕事をしている。消防士の仕事は大変みたいで、先日帰って来た時に、少しばかり裏話を披露してくれた。消防士の仕事の1つに救急車の仕事がある。救急車には〈救急救命士〉が搭乗していて、現場で医療処置も施さなければならないのだと言う。長...
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No.565【パジャマ】

暖かくなってきたので、家内に夏物のパジャマを出してもらった。・・・・・・・「父さんそのパジャマいいね!」「こんな古い皺々パジャマのどこがいいの?」「今の季節にいいの!暑くなってきたから涼しそう❗️」「〈今の季節〉が抜けてるから意味が通じない...
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No.564【町内会の役員会議】

町内自治会の役員会があった。今年度から1つのブロックの常会長になった僕は嫌々参加した。こういう寄り合いには必ず〈天の邪鬼〉がいて、会議を掻き回すのが常なのだから・・・案の定、なんやかやとイチャモンをつけては会議を長引かせる輩がいた。それが2...
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No.563【明治の美女】

YouTubeで〈明治の美女ベスト22人〉という動画を見付けた。スレンダーな撫で肩美女のオンパレードだ。竹久夢二の絵画から脱け出て来たような美女もいる。ところが、着物を着た女性に限って胸が無いのだ。ペチャンコである。着物というものは、胸を〈...
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No.562【電車のヤンキー】

僕が電車通勤をしていた頃の話である。朝のラッシュ時間、駅のホームでは沢山の乗客が電車を待っていた。僕は珍しく列の前の方を確保できたので、今朝は座れるかもしれないなぁと期待した。ホームに入ってきた電車が、やがて緩やかに停車してドアが開く。する...
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No.561【牛丼】

晩御飯は〈牛丼〉にすると言って家内が料理の下拵えを始めた。僕が注文をつける。「牛丼の味付け、チョッと濃い目にしてくれるかぁ?いつも薄いからなぁ・・馬のションベンみたいなのは旨くないぞ」「まっ!失礼ね❗️だいいち馬のションベン飲んだことがある...