2022-09

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No.286【天麩羅うどん】

従妹の娘は〈天麩羅うどん〉を食べる時に、天麩羅が出汁に浸かってフニャフニャになるのが嫌いだ。だから〈天麩羅うどん〉が運ばれてきた時に海老天の片方でも出汁に浸かっているのを見るやこう言うのだ。「あっ❗️海老天を救出しなければっ❗️」そして別の...
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No.285【記憶の対象物】

風呂からあがって寛いでいる僕に家内が言う。「ねぇ、お父さんお風呂入ったのぉ?」「入ったじゃないか、さっき風呂からあがって身体を拭いてたら、〇子、風呂場に入ってきたろぅ?」「そ~ぉ?」「そ~ぉ、じゃないよ。キャ~ッ!フリ〇ンッ!って言って喜ん...
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No.284【親切なアラブ人】

勤めていたホテルのアルバイトに〈中東顔〉をした男子学生がいた。彼は生粋の日本人なのだが堀が深い顔立ちで、口髭や顎髭も濃いのだ。眉毛も濃かったのでほぼアラブ人に見えた。さてある時、何か思うところがあったのだろうか、夏休みを利用して彼は中東旅行...
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No.283【赤い薔薇のブローチ】

浜松にあるピアノメーカーでピアノ調律の研修生をしていた若い頃の話である。昼間は従業員と同じようにピアノ工場のラインに入ってピアノ製造の仕事をして、夜間に調律の勉強をするという日々を送っていた。そのピアノ工場の近くには大きな紡績工場があって、...
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No.282【手作りマスク】

「ねぇ、見て見てっ!マスク作ったよ~」家内が2階に上がったっ切り中々下りてこないなぁと思っていたらマスクを作っていたようだ。「ホラホラ、我ながらなかなかいい出来映えだわ、ど~ぉ?」「ん~ん?・・・悪いけど、これ、パンティみたいに見えるんだけ...
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No.281【朝ごはん】

〈白御飯〉〈ウィンナソーセージ・目玉焼き・レタス付〉〈玉葱とシメジと油揚げの味噌汁〉〈胡瓜と大根の浅めの糠漬け〉なかなか美味しい朝ごはんだった。僕の好きな物ばかりだ。・・・・・・・「ごちそうさま~旨かった~・・浅漬け、上手く漬かってるなぁ。...
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No.280【珈琲】

〈珈琲〉をこよなく愛する人には誠に申し訳がないことを言うようだが、僕は〈珈琲〉がそんなに好きではない。〈珈琲〉がなければ1日が始まらないというような人もいるようだが、僕は無くても一生困るようなことはない。但し、絶対に飲まないという訳でもなく...
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No.279【夜の公園】

東京の夏の暑さといったら他にはなかった。それは夜になっても変わることがなくて、3畳ひと間のアパートの部屋の中は殆んどサウナ状態になった。1ヶ月の家賃が5.000円のその部屋にはエアコンなどが着いているはずもなくて、その暑さといったら尋常では...
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No.278【女の胸】

その〈アイドル〉は愛くるしい顔つきとは対照的に胸がかなりデカかった。「この子、胸が大きいよなぁ」僕は家内に話を振った。「残念だったね!アタシがペチャパイで」いきなり想定外の返事が返ってくる。「誰もそんなこと言ってないだろうに・・そもそもさぁ...
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No.277【豚汁とひいじいちゃん】

長男夫婦に初めての子供が生まれてから、もうすぐ1年が経とうとしている。皆んなで集まって、近々、満1歳のお祝いをすることになっている。ところで、僕の初孫たるこの男の子なのだが、顔付きといい、チョッとヤンチャな性格といい仕草といい、イチイチ僕の...