2022-10

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No.342【忙しい赤ちゃん】

長男はデブのくせにチョロチョロとよく動き回る赤ちゃんだった。1秒たりともジッとしてはいないのだ。そんな長男を連れて家内が歯医者に行った時である。待合室の長椅子の上では、相変わらずアッチに行ったりコッチに来たり、家内の膝の上に乗ったかと思うと...
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No.341【インスタント袋麺】

インスタントラーメンは作りようによって大いに味が変わる。 〈麺〉の命はコシだと思うのだが、メーカーが指定する時間どおりに茹でたひには、まず柔らか過ぎてアウトだ。たかだかインスタントラーメンなどと侮ってはいけないのだ。YouTube動画の複数...
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No.340【イニシャティブ】

そのホテルの宴会課が出す料理は確かに旨かった。特に〈洋食部門〉は秀逸であった。ホテルの宴会料理というものは、1度に多くの料理を作らなければならないので、上手く仕上げるには相当の熟練技術とセンスが要求された。それでいて実に旨い料理を出している...
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No.339【邂逅の夏⑥】

〈お見合い〉の後、僕はすぐに東京に引き返した。ところが僕には東京で悠長に過ごしている時間などは与えられなかった。2人の気持ちが変わらないうちにこの縁談を纏めたいと思う双方の両親の話の進め方は電光石火であった。8月に〈お見合い〉をしたばかりな...
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No.338【邂逅の夏⑤】

結婚を勝手に決めてしまった2人とは言え、それでも緊張した雰囲気を隠せなかったのは仕方の無いことであった。ついさっき会ったばかりなのだから・・・レストランを出た後、映画でも観に行こうかということになり、路面電車に乗って繁華街にやってきた。僕は...
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No.337【邂逅の夏④】

レストランに入ってはみたものの、彼女は下を向いて黙ったままである。彼女に訊いてみた。「あの~・・なに食べましょうか?」「はい、なんでもいいです」想定内の返事が返ってくる。「・・じゃぁ・・エビフライが付いてるAランチでいいですか?」「はい、A...
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No.336【邂逅の夏③】

だいいち〈お見合い〉で話が盛り上る訳がないのである。「・・・・・・・」「・・・・」すると、肩が凝りそうな空気を打ち破るように、その家の奥さんが大きな声で提案をした。「はいはいっ❗️ねぇ!ここで座っててもしょうがないから、2人にはどっか外にで...
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No.335【邂逅の夏➁】

仕方なく遠い田舎に帰って来た僕は、とうとう〈お見合い〉をする羽目になってしまった。大体が、皆んな自由に恋愛をして結婚していく時代なのに、親同士のお膳立てで見知らぬ男と女が「はい、こんにちは!」なんて、おかしくってやってられないのだ。・・・・...
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No.334【邂逅の夏①】

この話はあまりしたくはないのだが・・・〈note〉にカミングアウトすることにする・・・もう数十年も昔のことだ。若い頃は恋愛も経験したのだけれども、その恋愛の顛末は悲恋に終ってしまった。僕はもう恋愛は出来ないだろうと思っていたし、結婚という考...
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No.333【カップ麺】

〈カップ麺〉が無性に食べたくなることがある。今や〈カップ麺〉は国民食として定着し、その文化は外国にまで強い影響を与えている。多くの製造メーカーが幾種類もの〈カップ麺〉を発売している中にあって、やはり〈カップ麺〉の元祖メーカーが販売し続けてい...